ホテルのマルチタスクって何?
マルチタスクのメリット・デメリットが知りたい
そんな疑問にお答えします。
どうも!~たろ~です( `ー´)ノ
某リゾートホテルで、10年目を迎え現役で働いています。
こんな感じです。
この10年のノウハウをいかして、みなさんにお届けします!
【解説】ホテルのスタイル(働き方)はマルチタスクが主流
結論、「マルチタスク」のスタイル(働き方)が主流となっています。
・・・マルチ・・タスク?
あまり、聞きなれない言葉ですよね。
私も、ホテルで働く前まで知りませんでした( ̄▽ ̄;)
マルチタスクを簡単にいうと・・・
つまり、複数のタスク(仕事)をこなすという事を「マルチタスク」といいます。
(例)ファミリーレストランの場合
例えば、ファミリーレストランでお客様がほとんどいない時間に、料理を担当する人・ホールを担当する人に分かれて1人1つのタスク(仕事)だけできるとします。
その時、お客様にストレスなく対応するために、仮に調理担当・ホール担当2人ずつ、計4人のスタッフを必要とします。
これを、マルチタスクのスタイルにすると、全員が調理担当とホール担当もできると、先ほど4人必要だったスタッフを、「2人もしくは3人」で回すことができるのです。
なんとなく、分かったでしょうか?
要するに、「1人1人が複数のタスク(仕事)をこなすことで、少ない人数で対応できる」ということです。
田舎のファミリーレストランは、お客様が少ない時間、ホールと調理の2つの仕事を兼任しているのよく見かけます。
みなさんも、レジを売ったり、料理を運んだり、料理の盛り付けをしたりなど、忙しく動いているのを見かけると思いますが、それが「マルチタスクのスタイル」なんです。
ホテルの場合
ホテルの場合は、「宿泊施設」なので、さらに複数のタスク(仕事)をこなす必要があります。
ホテルでいうマルチタスクは、以下の4つのタスク(仕事)があります。
基本この4つのタスク(仕事)を、習得していきます。
他にもホテルの仕事はありますが、4つのタスク(仕事)をまわすことができれば、ホテル運営は可能です。
こんな感じです。
他にも、その日のお客様の人数で、違うパターンがいくつもあります。
それらを組み合わせることで、その日のお客様の人数に合わせ、スタッフの人数が調整できます。
つまり、スタッフの人員をコントロールすることで、ホテル全体の「生産性を向上」、さらに「利益を生みやすい運営」につながる画期的なスタイル(働き方)なんです(^^♪
マルチタスクのメリット・デメリット5選
それでも、マルチタスクのメリットやデメリットだってあります。
順番に解説します。
まずは、マルチタスクのメリットです。
マルチタスクのメリット5選
メリットは、次の通りです。
1つ1つ簡単に解説します。
1.運営が安定する
マルチタスクは、運営を安定させてくれます。
なぜなら、「スタッフ全員でお客様対応できるから」です。
もし、専門のスタッフにしか確認できないことがあれば、お客様の要望に応えるまでに時間がかかってしまいます。
そうすると、お客様からクレームのリスクが伴います。
なので、全員がマルチタスクによって知識を身につけていれば、どのスタッフが対応してもすぐに応えることができるで、運営の安定につながっていきます。
2.人件費が削減できる
お客様の人数に対して、人員コントロールができるので、人件費が削減できます。
なぜなら、手待ち時間を(何もしていない時間)がなくなるからです。
なので、必要最低限の人数でタスク(仕事)をこなせるので、生産性が高くなります。
生産性が高くなると、ホテル全体として利益を生みやすくなります。
3.中抜けがなくなる
スタッフの働き方で、1番つらいのが「中抜け」です。
簡単にいうと、休憩を1時間以上することです。
例えば、朝のレストランに6時出勤して6時間働いて12時から休憩とします。
今度は夜のレストランで働くとして、夕方の17時からまた働きます。
そうなると、5時間の中抜け(休憩)となります。すごいですよね( ̄▽ ̄;)
ただ、安心してください!
ひと昔は、当たり前のことでしたが、働き方改革のおかげでほとんどなくなりました。
4.お客様との接点が多くなる
ここは、お客様の満足度に比例する部分です。
例えば、朝のフロントしかできないとなると、基本お客様との接点は1回しかありません。
もし、朝のレストランもできると、
- レストランでお声がけする
- フロントでアウト(清算)する
2回接点を持つことができます。
そうすることで、お客様は「あっ、さっき会ったスタッフだ」と親しみがわいてきます。
必然的に、お客様の満足度もあがりやすくなるのです。
スタッフ側も、お客様と深くコミュニケーションがとれるので、必然的にモチベーションもあがります。
結果、ホスピタリティがあふれるコミュニケーションが生まれやすいです。
5.お客様がリピーターになりやすい
4.の接点と似てきますが、複数のタスク(仕事)をこなすことで、お客様との接点がより多くなります。
例えば、フロント→夜のレストラン→朝のレストラン→フロントといった流れだと、うまくいけば4回接点を作ることできます。
そうすると、印象がよければ「このスタッフがいるなら、また来てみようかな」と、リピーターになってくれることもあります。
今でも、5・6年前から来てくださるお客様が、スタッフに会いにくることを目的としてリピートしてくれることも結構あります。
もし、なにか手違いがあってクレームがあったとしても、印象がいい分クレーム対応しやすかったりもします。
マルチタスクのデメリット5選
メリットは分かったけど、デメリットはないの?
・・・あるんです( ̄▽ ̄;)
順番に解説します。
1つ1つ解説します。
1.タスク(仕事)が浅く広くなる
タスク(仕事)の知識が、浅く広くなりがちです。
なぜなら、1つのタスク(仕事)をこなすにも、それなりに時間をかけて研修や経験を積まないといけないからです。
ですが、実際の研修は、短期間でどんどん違うセクション(部署)に異動するので、1つのタスク(仕事)において深くまで学ぶのが難しです。
なので、結果的に浅く広く仕事を覚えることになります。
なんとなく、仕事をこなせるという感じでしょうか( ̄▽ ̄;)
研修後は、現場で失敗しても負けずに学ぶ姿勢が、とても大事になってきます。
2.自信が持てない
1.で話したように、浅く広くタスク(仕事を)を覚えるので、自分がどこまでできているか分からなくなる時があります。
なぜなら、案内はできるし客室清掃もできるけど、イレギュラー対応ができない・・・などです。
なので、1つの仕事を専門的に少しでも学ぶには、リーダーになるのが1番です。
リーダーであれば、セクションの異動をあまりしなくてもいいので、深く学びやすいです。
ただ、他のスタッフもリーダーができるようになると、マルチタスクで動くことになります。
つまり、リーダーという名ですが、マルチタスクの1つに過ぎないのです。
3.忙しすぎる
手待ちの時間を、極力無くすようにシフトを設計するので、人員がいつもギリギリです。
なので、さまざまなタスク(仕事)をこなしながら、次々とセクション(部署)の移動があると、モチベーション的にきついことがあります。
なぜかというと、基本スタッフはそれぞれセクション(部署)が1つ決まっているからです。
自分のセクションでは、何かしら成果をだそうと思いやすいですが、次に移動するセクションが違うセクションだと、「自分のセクションじゃないしな」とモチベーションがあがりづらいです。
さらに、残業も増えてくると、作業感覚でタスク(仕事)をこなすことが多くなりがちです。
4.不規則
さまざまなタスク(仕事)がこなせるようになると、その日の出勤時間は「不規則」になります。
なぜなら、「必要な時間に必要な人数を配置」するからです。
なので、朝のシフトだったとしても人が足りなければ、夜のシフトになることもあります。
つまり、朝と夜と逆転することはそんなに珍しいことではありません。
ただ、基本は「朝メイン」「夜メイン」で分かれるので、安心してください。
それでも、2・3時間の時間変更は、頻繁にあることなので覚えておいてください。
5.体を壊しやすい
4.で解説しましたが、不規則な生活になりがちなので、単純に「体を壊しやすい」です。
不規則になると、寝る時間・ご飯の時間など変わってきます。
すると、生活リズムがかわって体が慣れるまで眠れなかったり、食欲がなかったりと体に不調が出てきます。
なので、体を壊しやすい人が多いです。
私もよく体を壊しました(;’∀’)
ホテル業は、体力勝負というところもあるので、体力をつけることをおすすめします。
私は、時間があったら走るようにしています(`・ω・´)b
まとめ
今回は、ホテルのマルチタスクについてと、そのメリット・デメリットについて解説しました。
まとめると、ホテルの運営方法の1つが「マルチタスク」というスタイル(働き方)なんです。
ホテル業は、閑散期と繁忙期が激しい業界なので、「マルチタスク」は画期的なスタイル(働き方)といえます。
ただ、現場に入っているスタッフの負担は、多くなっているともいえます。
ひと昔は、残業・中抜けといった闇の時代もありました。(今も変わってない所もある程度あると思います)
そんな闇の時代に比べれば、だいぶ改善されました(^^♪
それでも、人員はいつもぎりぎりなので、なんでもそつなくこなすことが大事かと思います。
私の場合は、
- 「力を入れるところは入れる」
- 「力を抜くときは抜く」
と、割り切って仕事をしています。
もちろん、どんな仕事をしていても、お客様を第一に考えることは必要です。
なぜなら、お客様に満足してもらわないと、ホテル業は成り立たないからです。
忘れずに、覚えておきましょう!
ホテル業は、みさなんの憧れだと思います。
私もそうでした。
こういったスタイル(働き方)を知ることで、「憧れとのギャップを少しでもなくせる」と思います。
ギャップがあり過ぎると、なりたくなった職業でもなかなか続かないものです。
今後の人生を決める、選択材料として参考にしてみてください。
以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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