
ホテルで働きたいけど、日系と外資系があるんだよな。
どんな違いがあるか知りたい。
あと、働くならどっちがいいかな。
こんな疑問にお答えします。
✅本記事の内容
- 外資系ホテルの特徴とは
- 外資系ホテルと日系ホテルの違いとは
- 外資系ホテルのメリット・デメリット
- 外資系ホテルに必要なスキルとは
- 外資系ホテルと日系ホテルどちらで働くのがいいか
✅本記事の信頼性

TARO
☑️某リゾートの現役ホテルマン
(10年以上の実績)
☑️小規模から大規模施設で勤務
(北海道〜沖縄にある6施設経験)
☑️さまざまなホテル業務を経験
(ホテルにおけるマルチタスク達成)
この記事を書いている私は、某リゾートホテルで10年以上働いています。
小規模から大規模施設のホテル業務を経験。現役ホテルマンとして働くノウハウがあります。
今回は、【初心者向け】外資系と日系のホテルの違いを知ろう【スキルが重要】について、解説します。
ホテルと言っても、たくさんありますよね。
中でも、「外資系ホテルと日系ホテルの違いってなんだろう?」と疑問に思うかもしれません。
ちなみに、外資系のイメージは、
- 大きいホテル
- リゾート地にあるホテル
- 値段が高い
- サービスがいい
こんなイメージでしょうか。
私は、日系のホテルに勤めていますが、外資系のホテルは「上質感が違う」と感じることが多くあります。
ただ、根本的にどう違いがあるのか知らない方が、多くいらっしゃると思います。
まずは、「外資系とはなんぞや?」という疑問から解説します。
では、いきましょう!
外資系ホテルとは

外資系ホテルとは、どんなホテルのことを言うのでしょうか。
外資系のホテルの特徴から、解説します。
外資系ホテルの特徴
外資系ホテルと日系ホテルでは、「経営方法に大きな違い」があります。
所有直営方式
日系で主流とされるのが、所有直営方式です。
これは、土地と建物を所有し、一つの会社で運営を行うことが効率的と言う考えから生まれた経営方法です。
所有直営方式のメリット
- 「意思決定が迅速に遂行される」ところにあります。
また、社会的信用を得やすいとも言われており、日系のホテルでは主流の経営方法でもあります。
運営委託方式
続いて、外資系の主流とされるのが、運営委託方式です。
これは、土地と建物は別の企業が保有し、運営だけを外資系の企業からスタッフが派遣され運営する方法です。
運営委託方式のメリット
- ホテルを保有してる側は、不動産事業リスクを負うものの、ホテル事業のリスクを抑えられる
- 外資系ホテル側は、不動産事業リスクを負わないため、ホテル経営のリスクが抑えられる
それぞれ、メリットがありますが、日系のホテル業も外資系の「運営委託方式」が主流となりつつあります。
代表的な企業が、「星野リゾート」です。
最近は、企業独自で土地・建物を所有する高級旅館もありますが、全国に展開する上で、基本「運営委託方式」が取り入れられています。
運営に特化しているので、リスクを抑えながら地方・外国にも拡大中です。
ここで、

外資系の特徴は分かったけど、働くにあたって外資系ホテルと日系ホテルの具体的な違いってあるのかな。
と、疑問が出てくると思います。
では、外資系ホテルと日系ホテルで働き方が違うのか、簡単に解説します。
外資系ホテルと日系ホテルの違い3選

外資系ホテルと日系ホテルの違いについて、大きく3つに分かれます。
結論から言うと、
- 働き方
- 客層・サービス
- 年収
順番に解説します。
働き方
外資系の場合、規律性も大事ですが、「自己主張」できるかを重要視しています。
例えば、
- 「自分は〇〇ができます」
- 「効率的になるように〇〇しましょう」
のように積極的な発言が評価されます。
逆に、日系のホテルは同調を求めるので、組織の輪を乱すのではないかと考える人もいます。
また、外資系の場合は、年功序列はほぼ存在しません。
なぜなら、「個人の成果が重視」されるからです。
先ほどご紹介した星野リゾートは、個人の成長・成果を評価する「評価制度」が主流です。
つまり、日系のホテルも外資系のホテルの文化に追いついてきたと言うことがわかりますね。
客層・サービス
外資系ホテルは、外国人が多いです。
なぜなら、「名前を知っているホテルなら信頼できる」と考えられているためです。
外資系ホテルと呼ばれているホテルのほとんどは、世界的に有名なラグジュアリークラスのホテルの名前で運営されています。外国人ゲストにとっては、馴染みのある名前なので、上質なサービスが受けられるはずという安心感があるのです。
また、外資系ホテルはワンランク上の上質なサービスが求められます。
つまり、富裕層がメインターゲットになるので、客室・食事・接客など全てにおいてハイレベルなものを要求されます。
逆に、日系のホテルはコンシェルジュがいなかったり、ベルボーイのような人的サービスが無く、「宿泊場所の提供」のみにフォーカスしていくので、低価格で泊まれる宿泊施設が多いですね。
年収
外資系ホテルは、高価格帯の富裕層に向けてサービスを提供しているので、当然、サービススキルが求められます。
つまり、普通レベルの仕事をしていてはいけないということです。
なので、年収も日系に比べて高くなる傾向があります。
逆に、日系のホテルは誰でもなれる職業なので、年収は業界の中でも「1番低い」と言われています。
ただ、評価制度と取り入れているホテルは、自発的に行動すれば給料を高められますし、高級ホテルや旅館を運営していることが多いので、役職によっては年収が高いです。
それでも、全体を平均すると外資系のホテルが、「年収が高い」傾向があるのは間違いないでしょう。
外資系のメリット・デメリット
ここまで読むと、

外資系のホテルの方がメリットが多そうだな。
でも、きっとデメリットあるはず。
と、疑問が出てくると思います。
次は、外資系のメリット・デメリットについて解説します。
外資系のメリット3選
外資系のメリットは、次の3つです。
- 世界水準のサービスが身に付く
- 英語力を活かせる
- 年収は比較的高め
順番に解説します。
世界水準のサービスが身に付く
外資系のホテルの多くは、すでに大きな実績を上げ、日本に進出してきている場合が多いです。
そのため、経営ノウハウやホスピタリティについての知識や情報に関しては、トップレベルのものを社内で共有しています。
また、同僚となるホテルマンにも、すでにトップレベルのホテルマンが揃っています。
つまり、外資系ホテルに就職できれば、日本だけでなく、世界にも通じる高いレベルの接客力を側で感じ、学ぶことができることは確かです。
ただ、実力主義で競争も激しいことから、外資系ホテルマンとして生き抜くには至難の業です。
しかし世界規模の大手企業で、ホテルマンとして働くことができれば、確実にこれからの人生の糧になるでしょう。
英語力を活かせる
外国人が多く宿泊するので、必然と英語を話す機会が多いです。
そのため、外資系で働くことは、英語力を活かして理、ホテル特有の接客用語を使いこなせるようになるなど、さらに英語力をのばす絶好の機会となります。
日系のホテルも、外国人が宿泊する機会が多くなってきていますが、それでも英語力を発揮する機会は少ないです。
どちらかというと、翻訳機に任せたり、外国人のスタッフに任せることがほとんどだと知っておいてください。
年収は比較的高め
外資系のホテルは、成果主義なので新人を雇ってしっかり教育するというよりは、即戦力を雇う傾向にあります。
つまり、転職組が多くいることがほとんどです。
日系では、外国の企業のようにすぐにクビにすることはありませんが、外資系のホテルは、クビになるリスクが比較的高いこともあり、その分リターンである年収も高くなっています。
シビアな世界ですが、自分の実力と価値を高め、接客を極めていきたい人にとっては、挑戦するには十分な世界です。
外資系ホテルのデメリット3選
続いて、外資系ホテルのデメリットについて解説します。
デメリットは、以下の3つです。
- 求人が都心や都市部に偏る
- 成果を出し続けなければいけない
- 高いスキルが必要
順番に解説します。
求人が都心や都市部に偏る
外資系のホテルは、海外の富裕層をメインターゲットにしていることから、建設が基本的に東京近郊か、大阪・福岡などの都市部に偏りがちです。
近年では、石川県の金沢市「ハイアットセントリック金沢」、鹿児島県に「シェラトン鹿児島」を開業予定の発表があるなど、徐々に地方にも外資系ホテルの手が伸びてきていますが、まだまだ少ないです。
なので、外資系ホテルに就職したい場合は、地元に就職ではなく都心や都市部になることを覚悟しなければいけません。
成果を出し続ければいけない
年収が高いのはもちろん、世界レベルのサービスを実践で学べるには文句ありません。
ですが、「成果を出し続ければいけない」というのは、結構大変なことです。
成果を出し続けなければ、
- 年収が下がる
- 役職が降格する
- 好きな部署で働けない
同じモチベーションで働くには、難しいのが現状です。
なので、離職者も多いのも事実です。
家族を持つと尚更です。
ホテルマンとして働くからには、昼夜問わず24時間365日働かなければいけなくなります。
さすがに、24時間ずっとでは無いですが、お客さまの要望に応えるのであれば次の日が休みでも、出勤しなければいけないこともあります。
また、定時では絶対に帰ることはできません。
ほぼ毎日残業があることは、覚悟しておいた方がいいでしょう。
家族を大事にする方には、向かないかもしれません。
スキルが必要
日系のホテルは、基本のスキル「笑顔」「コミュニケーション」ができれば誰でもできる職業です。
しかし、外資系のホテルは、
- 英語力
- 主張する力
- セルフマネジメント力
が必要です。
つまり、それなりのスキル・経験がないと働けないのです。
そもそも、外資系のホテルは、即戦力を採用することが多いです。
それでも外資系ホテルで働きたいのであれば、自分に足りないものを明確にする必要があります。
外資系ホテルで働くには、高いハードルを超えて、しっかりとしたキャリアプランを立てないと難しいかもしれません。
日系ホテルがおすすめ
ここまで、読んでいただくと

結局、外資系のホテルと日系のホテルどっちで働いたらいいんだろう?
と、疑問に出てくると思います。
結論から言うと、「日系ホテルをおすすめ」します。
簡単に解説します。
働き方が似てきている
最近では、日系のホテルも外資系のホテルと同じような働きになりつつあります。
まだそんなに多くないですが、確実に日系のホテルも強くなってきています。
特に、代表的な企業が「星野リゾート」です。
外資系のホテルと同じように、主張力があれば若い時でも高いポジションを狙うことが可能です。
また、成果によって給料も上がる「評価制度」を取り入れているので、日系のホテルにいながら外資系のホテルの働き方をある程度学べるのでおすすめです。
英語力に関しても、海外にいくつか進出しているので、希望が通れば海外の施設で働くことも可能です。
なので、最初に働く選択肢として、「日系のホテルがおすすめ」なのです。
もし、「もっとキャリアアップしたい」と望むなら、「転職」という形で外資系のホテルに飛び込むこと、自分の強みも活かしながらスムーズに働けるでしょう。
まとめ

今回は、【初心者向け】外資系と日系のホテルの違いを知ろう【スキルが重要】について、解説しました。
まとめると、
- 外資系ホテルの特徴「運営方法が違う」
- 外資系ホテルと日系ホテルの違い3選「働き方」「客層・サービス」「年収」
- 外資系ホテルのメリット「世界水準のサービスが身に付く」「英語力を活かせる」「年収は比較的高め」
- 外資系ホテルのデメリット「求人が都心に集中」「成果を出し続けなければいけない」「高いスキルが必要」
- 初心者は日系のホテルがおすすめ「働き方が似てきている」
いかがだったでしょうか。
もし、どうしても外資系のホテルで働きたいなら、しっかりと経験を積んだ後にキャリアアップの1つとして、「転職」を軸に外資系ホテルに挑戦するのがおすすめです。
向上心があることはいいことですが、ホテルマンは「体力勝負」です。
知らないことが多すぎると、余計に体力を消耗して体を壊すでしょう。
身につけられるスキルを習得した後でも、遅くはないです。
焦らず歩んでいきましょう!
以上です。
この記事が、あなたの悩みを解消してくれたら嬉しいです。
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